Teigha – DWGdirect 3.3 リリース

ODA が DWGdirect の新バージョンのリリースを発表しました。
http://www.opendesign.com/node/529

すでに記事にしたように、今回よりブランド名が 「Teigha (ティーガ と発音します)」 と変更されました。(→ 参照:DWGdirect 新ブランド名 Teigha

DWGDIRECT, OPENDWG という名称は、今後、使われなくなります。

この版の主な更新内容は、ブランド名変更にかかわる修正(ドキュメント類とか)。 新たな機能としては、PDFオーバレイがサポートされています。ブランド名変更によって、モジュール名  DD~ とか、クラス名 Od~ に変更があったら大変だなぁ… と思ってましたが、名前は従来のままでした。

Teigha に期待すること… 標準化!

AutoCAD互換CADを作成する ODA Founding 会員(ソースコードを利用可能)の多くは、ODAよりソースコードを取得した後、各社が自社CAD製品向けの改良を加えたライブラリを作成していました。

例:

  • ODAオリジナル: DD_Db_2.05_6.dll
  • IntelliCADで利用される改良版: DD_Db_2.05ITC_6.dll

その背景として、ODAが提供するライブラリの性能/品質が、いまいちで… 各社が不具合修正/改良を加えなければ、とても製品に使えないという事情がありました。 基本的には、各社が行った不具合修正は、ODAへ戻すことが前提ですが、規則には「期限」が明確になっておりません。 その結果、各社は、ODAへ不具合修正を提出することよりも、自社製品のリリース(ビジネス)を優先… 誰も ODAへ不具合修正を戻すことはなく、各社が競って「より良いライブラリ」の開発をするようになりました。 BricsCADは、常に先頭を走っていたといえるでしょう… 彼らは、早くから DWG ファイルの読み書き性能の改善に着手していました。

ODALibs

各社が独自にライブラリに改善を加えた結果、ODAにおいては、DRX-APIのバイナリ互換性が問題視されるようになりました。また、2010DWGに対応したライブラリ(3.x)を ODAにて開発を進めているのにも関わらず、会員各社は 2.x ベースのソースコードをベースに改良を加えていたため、新しいライブラリに移行することができず、2010DWGに対応することができない… という状況でした。

BricsCADは、自らが改良したライブラリを独自にメンテナンスすることを止め、ODAと共に 3.x ライブラリをメンテナンスすることをアナウンスしました。(→ 参照:ODA と Bricsys の協力

今後は、Teighaにてライブラリが統一化され、DRX-APIによって開発されたアドオンアプリケーションが様々なCADプラットホームで実行できるようになる事が期待されます。

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