日本国内でも、DraftSight の話を良く聞くようになりましたね…
DraftSight は、FelixCAD とか、PowerCAD を作っていた Graebert さん所のARES というCADのOEM 製品です。日本では、CorelDraw, Painter, PaintShop 等 で有名な Corel 社が販売する CorelCAD も ARES のOEM製品… つまり、これらは、基本的には、全て同じものです。
無償配布版のDraftSight は、無責任配布を前提&カスタマイズも出来ませんが、有償プレミアムに入るとサポートサービスが受けられ、DraftSight API (アドオンアプリケーション開発環境)を利用できるとされています。
ですが、その詳細が見えてこない…
どの程度のカスタマイズができるのか? AutoCAD互換? LISPは? ARXは?
この、DraftSight API(DSAPIと呼ぶそうです)は、どんなものなのか?
それを知りたくて… Graebert さん主催のアジアミーティングに参加するために、タイ, バンコクへ足を運びました。 Graebert さんとは数年前 Open Design Allience の会合で知り合って以来, 親交があり, このミーティングには、前回(2年前)も参加しており, 今回も招待状が届きました。
立場上、 表で語れる事, 語れない事… DWG 互換CAD については, あれこれと情報が集まってきます。
さて、DSAPIですが… どんなものなのか?というのは、まだ分かりません… というのは、まだリリースされていないのです。 なんだ、そりゃ? (汗
いくつかサンプルを見せて頂きましたが、AutoCAD互換のAPIセットとは、やや性質が異なり、Teigha(TX)を拡張した、DraftSight 専用の API(クラスライブラリ)となっているみたいでした。 DraftSightは、Windowsのみでなく、Mac / Linux 版もあるので、互換性のあるアプリケーションを作成するには、Visual Basic など, Microsoft 固有の技術は利用できません… 共通の開発言語として, C++ 以外には、JavaScript をサポートするというのは、「なるほどなぁ」 という感じでした。
ただ… 「DraftSight で、LISPプログラムは動くのか?」という質問には、「プレミアムであれば動作する」という回答でしたから, ARES / CorelCAD / DraftSight プレミアムは一緒なのかもしれません。
ところで, 本家 Graebert から ARES (FelixCAD, PowerCAD の後継) は、リリースされるのか? という点においては、 2012年11月だと言う… Graebertさんと話していて, いつも感じるのは… ドイツ人らしく堅実… 対Autodesk社に対しても, 法的抗争に対して、ものすごく慎重な考えを持っています。 この点は、好感が持てるのですが… その反面, とにかく開発速度が遅い… IntelliCADよりも, さらに歩みが遅いんでないか?という気すらします。
「ダイナミックブロックのサポートは?」という問いに対して、「現在目標としている ARES のメジャーアップデート> 11月時点では予定していない」という返事でした。
中国製等、他のライバル達は、多少危なっかしい感じはしますが、開発スピードは速い。堅実だけど、やや使い勝手が悪いほう? 危なっかしいけど良く真似てあるほう? あれこれ選択肢が増えましたから好みで選んでも良いのかもしれません…
Dassault &SolidWorks 社 が DraftSight を無償で配布している目的は、上位の3D CAD を販売したいからで… 基本的には、顧客ターゲットをそこに置いています。 しかしながら、そもそも元になっているARESは、AutoCAD 互換CAD ですから… AutoCAD の主たる利用者層である建設業のお客様も、なんら問題なく使えたりします。
有償サポートのプレミアムを検討する建設業のお客様にとっては、AutoCADを得意としない Dassault &SolidWorks 社から、果たして有益なサポートを得られるのか?という点において、やや疑問を感じる…
建設業向け DraftSight サポートを専用とするサービスがあっても良いかもしれませんね… この場合、AutoCAD, および, その互換CAD (IntelliCAD, DraftSight, BricsCAD, ZwCAD, GStarCAD…) での経験が物を言います。 AutoCAD / 互換CAD 基本は、どれも同じで、互換CAD の DWGファイルを読み書きする部分は、全て同じライブラリ(Teigha)が使われているからです。